想像力を養うということ

ハンズプロのブログ

想像力ってなんだ?

想像力。

実際には経験していないことを推し量ること、と辞書にはありました。

 

想像力ってなんでしょう?

弊社の仕事(特にイベント事業)は、想像力って大事なんです。

 

会場の壁はどうなってるのか、作品の並ぶ順番、照明の度合い、などを想像しながら

まだないイベント会場をイメージの中だけで歩きます。

 

新しいイベントをつくるときは特に、何度も何度も入口から出口まで、

想像の中の会場を歩いていくのです。

 

まだ見ぬ景色がどんどん色みを帯びて、最終的にはどの箇所に人が滞留してしまうかということを想像していきます。

 

この想像力って、とっても大事な気がしています。

人の気持ちを推し量るというのも、想像力。

こんなことができれば、というアイデアを出すのも想像力。

想像ができれば、何かしら新しいものを創造していける力になるはずだと思うのです。

想像力を養うには

想像力を養うには、どうするのがいいでしょう。

私は教育者ではないので、教育論は語れませんが、でも日々の生活の中でカンタンに訓練はできます。

 

本や映画などのお話もので、主人公に自分を重ねて疑似体験するのもいいかもしれません。

 

例えば、家族が何かを言ったとき、「私はこう思ったのだけれどどういうキモチで言ったの?」と

語らうことで、「あー、そんな考えがあったのね」なんて気づくことができます。

 

いつ、どこで、誰が、どうして、そう思ったのか、というのを

私は結構周りの人に聞いてしまうので、鬱陶しがられます。でも、そこをすり合わせすると、正誤が分かって

「なるほど、そういう考えもあるのか」と新たな考えに出会うことで引き出しがひとつ増えます。

すり合わせないと想像力は膨らみきれないと思います。

だから、周囲の皆さんごめんなさい。

鬱陶しいかもですが、私はすり合わせたい。

もしお子様がいらっしゃれば

私の高校はとても独特で、公立だけど自主性を重んじる学校。

私服OK、授業中の外出OK(いやOKだったか黙認だったかは不明)、なんならサボるのもOK(いやOKではないけどまあOK)ほぼ大学のような学生生活でした。

その学校に所属できたことで得られた友人たちも、独特な人たちばかりですが、教師も独特な人が多い。

何より思い出深いのが、古文の神保(じんぼう)先生のこと。

とてつもなく怖い先生で、ビジュアルはいかりや長介さんと柄本明さんを足して2で割ったような仏頂面。

 

授業では、取り上げる古文の全助動詞をさらい、その活用形と意味を言わされるという授業が多く、しかも自動的にあてられるという方式。

 

先生の気分によって、真ん中に座っている4人だけで集中して、ぐるぐる順番にあてられるという拷問のような授業がありました。

集中的にあてられるときには「うわ!神保(じんぼう)ゾーン!」という呼び名があり、厄日として周囲からは認定されるという授業。

 

私は好かれていたのか嫌われていたのか、その神保ゾーンにあたる確率が極めて高かったのを覚えています。

 

さて、そんなお茶目で自由な先生がクラスの担任にもなり、日直になると書かなければならない学級日誌が1.5か月に1回回ってきます。

その時にひとつ課題があるんです。

それは、見たこともない難しい4文字熟語を、辞書で調べることなく、意味を解釈して指定されたスペースを埋めるという拷問。。

 

わかんないよー、と思いつつも既知のことから、想像をする。

約300文字程度知らない言葉について、説明するのは本当に難しいこと。

 

今になっては何を書いていたのか覚えがないですが、

皆おそらく全然とんちんかんなことをひたすら長文で説明していたのでしょう。

 

今だから思うのは、先生がしたかったのは、その想像力を養うってことなんじゃないかと思っています。

既知のことから未知のことを推し量る能力。

それが想像力。

 

世の中のことはたいていそれの積み重ねなので、想像力が大事だよ、ってことを教えてくれたのではないかなーと思います。

20年前の当時、先生は定年間近と言われていたので今は70代後半でしょうか。

 

今やネットでたいていのことが調べられるようになったから、

こういった想像をする時間って当時よりもさらにないのでは?と思います。

未知のことというのは、不安で、怖くて、イライラして、負の気持ちになることが多いような気がします。

でも、それを耐えること、そして耐えた上で手元にあるもので想像して強くイメージし、

最終的に正解を発見をしていくことで想像力を養えるのではないかなと思うのです。

 

もしお子様をお持ちの方がいらっしゃったら、「既知で未知を推し量る練習」をさせてあげてください。

想像力が育まれていくような気がします。

 

と言いながら、私には残念ながら子どもはおりませんので、是非、該当のご家庭で実践していただければと思います。